2020年4月20日月曜日

難易度が高いからこそ、価値・魅力がある

古い家の再生というと、ややもすると、住む人も建築担当者も意匠・デザイン等、表面的な見た目のモノだけに拘ろうとします。


が、肝心なのは、家は住む人の心身の健康と生命の安全と財産を守る、構築物であるということです。当然のことながら、現行の耐震基準を満たすものでなければなりません。


ところが、厄介なことに、今風の金物や筋交い、合板に頼る構造体とは根本から違います。となると、伝統木構造の力学的な根拠に基づいた構造計算で証明するコトが必要となります。

尚且つ、部材の入れ替え、部材補強となると、ノコギリ・ノミ・カンナを自在に操り、経験と美感性を備えた本物の大工職人の技が絶対条件となります。

2020年4月10日金曜日

地域の伝統文化・技能を後世にバトンタッチ

日本の木造建築物と鉄やコンクリート造りとの最大の違いは、腐れと虫害の管理さえ適正であれば、半永久的に機能する特長があります。

古い家の再活用をお勧めしていますが、何もかもという訳ではありません。



費用の面も含め、価値・メリットの客観的な判断が重要です。

それには、調査・診断・改修設計・施工法・維持管理等の知識・技術の専門力が必要になります。


その様な人材を育成しながら、地域で活躍すれば、歴史ある街並みも、各地に多く存在する空き家や情緒ある古家もむやみに壊されずに地域の活性策にもなります。

2020年4月1日水曜日

「三方良し」を目指して「あがの家・創生プロジェクト」Part4

「感性豊かな設計士さん、一緒に活動を」

家を求める人の動機・要望を具体的に目で分かるように表現するのが設計者の任務です。

数年前に、国立競技場の設計で大混乱が発生しました。結果、59億円もの大損失が報じられています。

ところで、ある評論家はこのトラブルの原因を、デザイナーは工事金額や構造に関して責任はないと言っていました。が、とんでもない無知といわざるを得ません。

建築におけるデザインとは、絵に描く絵だけの広告・商業デザインとは根底から違うのです。



建築とは構造物です。
人の健康と生命、財産を守る安全が第一前提です。

当然のごとく、その用途に応じた機能と金額のバランスが求められ、尚且つ美しくなければなりません。

今後は、建築に関してはデザイナーなどという言葉は廃止して、建築設計者と呼ぶべきです。

今風の家づくりに関しても同じことが言えます。

誰がどのようなプロセスを経て、この家を生んだのか? 作者・責任者不明の家が乱立しています。


本来、建築設計者がお客さまと何度も話し合い、一緒になって家をつくっていくことは当たり前のことです。

多くの人に会い、人の気持ちを感じ、それを表現できる感性が必要です。
「あがの家」の新たな価値・魅力を最終的に決定するのは「設計力」です。

人間性豊かで設計業務に意欲のある方、ご参加をお願いします。