2018年11月20日火曜日

木に触れ、語りかけ、体感し、個性・価値・魅力を引き出す

建築用材としての鉄やコンクリートであれば、性格が素直・単純で付き合いが簡単です。

ところが木材となると、これほど厄介で始末に悪い代物はいません。
その性格を並べてみると、

① 植物繊維で水や空気を含む。
② 腐る、燃える。
③ 曲がる、割れる、ねじれる。
④ フワフワして傷が付く、伸び縮みする。
⑤ 虫(シロアリ)に喰われる。
⑥ 品質と強度にバラツキがある。
⑦ 芯材、辺材で性質が異なる。

等々、並べてみると良い面がありません。


でも何故か、日本人は木の家を望みます。
木は人と同じ生き物だから愛着を感じます。



人と同じく1本たりとも同じものはありません。

種類が違えば香りも違う。
年齢も違えば表情も違う。
産地が違えば性格も違う。
植物だから人に与える健康効果もある。
環境が整えば何百年経っても強度を保つ、等々・・。



この木材(君)を劣等生にするか優等生にするかの責任は、担当者の見識で決まります。