2018年12月20日木曜日

伝統工法による「あがの家」の構造耐力の特性

耐震性能を判定する従来の計算法では、検証用の地震動を地震時に必要とされる耐力といった形で与えられています。

より詳細な限界耐力計算法では、地震時に建物に加わる地震力を計算し、その時の最大変形量を求めます。その変形量(応答変形角)と設計による耐力と変形量を比較し、OK・NOの判定を行います。

その根拠となるのが、下記に掲載した各構造要素の耐力と変形の実験データです。




このグラフが示すように、筋かいや合板の耐力は変形が小さい時には強いのですが、変形が大きく(1/30)なると破壊されます。

長ホゾ・ヌキ・差し鴨居などは、耐力は小さいのですが、変形が進んでも(1/15)、粘り強く耐力が保たれています。

2018年12月10日月曜日

家づくりルネサンス「和」の精神・作法

最近、海外からも「和風の家」が注目されています。

それは、近年の工場生産型の画一的な家づくりに対して、むしろ新しいデザインとしての自然派志向の「和」なのかもしれません。


和風の基本精神は、四季の恵みを忘れることなく、しかし一方で、現代の住宅機能を生かす。

いくら四季を感じるといっても昔ながらの、“夏は暑く冬は寒い家”では誰も納得しないでしょう。開放的でありながら断熱性能を確保し、自然に沿った設計により、化石エネルギーの消費をできる限り抑える家でなければなりません。

日本人は室内で靴を脱いで生活しますが、この習慣だけは変わる気配がありません。その為、内装材は肌に近いところに感じられます。床・柱・壁・天井に木材や土壁など、いわゆる自然素材が見直されています。



更に、地球規模での温暖化対策が問題になっている中、建材の製造や輸送など膨大なエネルギーを費やす家づくりは避けねばなりません。

「地域の材料を使って、職人が建てる。」これこそ、日本人の「和」の精神の原点ではないでしょうか。

2018年12月1日土曜日

生まれも育ちもわかる「あがのスギ」を使う

私たちは、快適で気持ちよく、永く愛され100年住む家を理想としています。そのために、すべての材料に自然素材を使ってつくりたいと考えています。

もちろん、徹底的な価格の透明化を図り、コスト面でも満足して頂ける家づくりです。命を守る丈夫で長持ちをする構造と、快適な温熱環境を考慮する、自然素材の感性と性能の両立です。

「あがの家」の構造材に使う木は、天然乾燥の「あがの杉」です。


建て主さんに、その素晴らしさを知って頂きたく、木が育っている山にお連れする事にしています。当会の林業家や製材所の人たちと顔見知りになって頂き、家づくりの喜びと感動の共有です。これによって、山を守る大切さと費用の必要な事も理解頂けるのではないでしょうか。


山に費用を払うというと、普通の家よりも価格が高くなると思うかもしれませんが、逆です。直接山から木を運び込むことで、中間マージンや運送費をカットできるのでコストは下がります(山から製材所まで最大でも〇〇分。製材所から大工の加工場まで○○分)。


予算を上積みしなくても、建て主さんが普通に支払われたお金の中なら、山を育てる費用が賄える仕組みなのです。

「あがの杉」を使うことで、川上と川下の新しい関係が生まれ、「育てる人・つくる人・住む人、三方良し」のネットワークづくりです。