耐震性能を判定する従来の計算法では、検証用の地震動を地震時に必要とされる耐力といった形で与えられています。
より詳細な限界耐力計算法では、地震時に建物に加わる地震力を計算し、その時の最大変形量を求めます。その変形量(応答変形角)と設計による耐力と変形量を比較し、OK・NOの判定を行います。
その根拠となるのが、下記に掲載した各構造要素の耐力と変形の実験データです。
このグラフが示すように、筋かいや合板の耐力は変形が小さい時には強いのですが、変形が大きく(1/30)なると破壊されます。
長ホゾ・ヌキ・差し鴨居などは、耐力は小さいのですが、変形が進んでも(1/15)、粘り強く耐力が保たれています。