一般的な流通商品であれば、現物とお金の交換によりその場で両者の関係は終わります。家の場合、現物は存在しません。
そのために規模や仕様、性能・価格を明記した膨大な資料が必要です。
両者が合意すれば契約という約束に至ります。
お引渡しも数カ月の期間を要します。
尚且つ、完成時において要望を満たしているのか?
数年後に不具合が生じないか?
生涯で最大の出費ですので、様々な不安がよぎります。
家は構造物であり財産ですので、長期間の品質確保が必要です。
それらの諸条件を満たす為には設計者の専門力が問われます。
その為には、絶え間ない研究と長年の経験の蓄積を要します。
見た目だけに拘るデザインや、にわか仕込みの知識では通用しません。
特に木造の家の場合は、木材の特性を熟知していなければ必ず支障が生じます。
となると、お客さまにとっては誰を設計者に選ぶかという難しい問題になりますが・・・。