2021年1月20日水曜日

大工の手加工による木組みの構造の特性とは?

木でつくる家の構造は輸入工法を除いて軸組工法と言います。

木材を縦・横・奥の3方に接合して立方体をつくります。


この工法は、昔から日本に伝わる独特の構造で伝統の技が活用されています。

この構造体をつくるには大工職人の高度な技が必要です。


近年の木の家は、大量生産方式が主流となり簡易な構造に様変わりしています。

工場で加工された細くて短い木材を、クギやボルトでつなぎ合板で補強します。

見た目が良くないので、壁面や天井は全て覆い隠してしまいます。

これでは木でつくる意味がありません。


柱や梁の木組みが室内に現れる居住空間が本来の木造建築です。

木の香りや木肌の自然観。木組みの力強さが醸し出す安定感。

年数の経過と伴に変わる表情の美しさ。

この違いは住んで10年も経てば誰にでも分かります。


木は植物なので1本たりとも同じものはありません。

それを見分け適材適所に使い分けるのが大工職人です。