2021年5月20日木曜日

人の将来は住む環境の違いが影響する

全ての生き物は自然環境に順応して変化します。

人も同じで周りの環境の違いによって精神も肉体も変化します。

家は生活の場でありその役割は多種多様です。

家事や育児。

食事や入浴。

衣服を着替えて通勤や通学。

帰宅後のテレビや趣味の娯楽。

寝床での睡眠。

これらの環境が快適であれば気力も体力も増進します。


が、その逆の場合は、ストレスや不満が蓄積し不健康になります。

社会環境を変えるには個人では限度がありますが、自分の住む家を快適にすることは可能です。

当初は良かったにしても、年数が経てば家族構成やライフスタイルは変化します。

家はその変化に対応できるモノでなくてはなりません。


日本の伝統的構法の木造建築は、改修・改築が容易に出来る事が最大の特長です。

費用も他の工法よりは少なくて済みます。

人生100年の時代となりました。

いつまでも健康で鋭気を養う住まいの環境整備が必要です。

その為にも木造の家をお勧めします。




2021年5月10日月曜日

家の性能・品質・価値は、設計者の構造計算力で決まる

家は土地の上に建つ構造物です。

家を求めるには、設計担当者に様々な要望を伝える事から始まります。


設計者はその要望と、土地の広さや形状、周りの環境・気候風土、予算を考慮して、平面図と立面図を作成します。

大方は、これに納得すれば着工となりますが、実はもっと大切な事があります。

家は少なくても、70年以上住まう財産です。

どの様な工法で構造体を建てるか?で、その良否が決まります。


一品生産の木造の場合は特に重要です。

構造物を構成する木材は、樹種や産地によって強度や耐久性が異なります。

その特性を活かして、強くて長持ちのする家をつくる為には、構造計算によりその性能を確認しなければなりません。

地震・大風・大雨・大雪、等に対する損傷・倒壊に対する安全数値の証明です。

建築士の資格があっても、その専門力はセンスと経験によって違います。


私たちは2005年「伝統木構造の会」に入会、東京での講習会を契機に、構造計算の勉強を始めました。

今は、コンピュータによるデータ解析ですが、より高度な計算法でも証明します。



2021年5月1日土曜日

既存の家の改修・改築の際の注意点

既存の家を改修・改築しようと決意する動機は何でしょうか?

家族構成の変化、不便、雨漏り、風による振動、地震への不安、劣化による見栄えの悪さ、等々 さまざまです。

その時重要な事は誰に相談するかです。


既存の家は、築年数、工法、屋根、外装、内装、電気・給排水設備、等 全てに違いがあります。

この現状と特性を確実に精査する知識と技術が必要です。

次に依頼者の真の要望は何なのか、を的確に把握できるか?

それに伴う出費が可能でなければ、前に進みません。


内装の張替えや設備機器の入れ替え程度であれば、さほどの心配はいりません。

が、間取り変更を伴う改築となると、柱や壁、梁を入れ替えるので構造体が変わります。その安全性を確認するために構造計算が必要です。


既存の家の構造体は、工法も劣化状態も複雑です。

長年の経験を有した大工職人でなければ判別できません。

現場施工なので手作業となります。

家の改修・改築は新築よりも遥かに難易度が高いのです。