2017年3月13日月曜日

永遠の価値・魅力を求めて後世に継承する

消費財といわれる工場製品は通常、新品の時に一番価値があり、年月とともに価値が下がります。ということは、工場で加工され、釘や金物で組み立てる今風の家づくりも同じことになります。

先人から受け継がれる日本の家づくりは、時間とともに価値が高まる「時間財」を求めてきました。時間財となるには時を重ねていく「経年」、住む人の「思い」、世代を超えた「継承」という三つの要素が必要です。そこに「経年美化」という文化が生まれます。

家は人工物ですので、100年という年月の間には各部の劣化や不具合が発生します。その時に補修や取り換えが容易でなければなりません。それに対処するために、何百年という歳月を経て蓄積された先人から受け継がれる伝統的技術・技能・知識です。

伝統というと古いから価値がないと思うかもしれませんが、それは真逆で短絡思考です。