2021年12月1日水曜日

福隆寺・本堂の耐震改修工事の経過 No.3

工事の施工手順は、現場に入る前に木材の加工をしなければなりません。

倉庫に保管してある木材をその用途に合わせて工場で加工します。


大半の木材はスギ材ですが、土台はケヤキ、廊下の床材はヒノキです。

床板や天井板は全て張替えになるので、現状に合わせて幅や長さを決め仕上げます。

この選別と加工は長年の経験を積んだ大工職人の技術を要します。




この建物の柱脚は、外部に面した部分は土台で受けているが、内部の柱の全てが礎石の上に直接建っています。

土台の一部は柱の圧縮によりめり込み、床面が下がっています。


内部の柱は礎石との接合部が腐れています。

これを修復する為に、建物全体を持ち上げ損傷部分を入れ替えます。

先ずは、床板全てを取り払います。



次に、建物を補強してジャッキで持ち上げます。

ところが柱の中心部にシロアリの被害が10本以上も見つかり、建物を下ろした後入れ替えました。



その後、足固めの取付とサッシの入れ替え、外壁の下見板を張ります。

今年は床下地を組み、来年春より屋根の改修を行う予定です。