2017年8月1日火曜日

生涯で最大の出費、「創る家」「買う家」あなたの選択は?

戦後70余年、平和で超高度に発展した日本社会は、あらゆる商品・情報が溢れ便利な時代となりました。その結果、生活に関する「モノ」「コト」の価値判断は多様化し、その存在意義は人それぞれによって違ってきます。住まいである「家」に関しても、例外ではなく「創る家」から、一般消費財と同じ工場で生産される「買う家」に変わってきました。

「買う」とは他人がつくったモノを選び、金銭と交換する二次的行為です。その結果、家に対する愛着が薄れ、無機質な箱モノに変わっています。「創る」とは自分が主体であり、ゼロからのスタートです。その結果、完成までのプロセスと物語が生まれます。

23年間放送されている「開運なんでも鑑定団」という人気テレビ番組があります。自分は美術・骨董品の目利きだと自慢し、何百万という大金で買った「モノ」が、実は「ニセモノ」で大恥をかいた。これが人気番組の要因です。この番組に「家」の鑑定があったら、面白いだろうに・・・。

何も鑑定団に出さなくても、年月が経てば素人でも、その判別は容易です。何千万も出して求めた家が、30年で老朽化、再利用するにも役立たず、膨大な解体費だけが残った。これでは「鑑定団」番組の笑ネタと同じになります。