2020年11月1日日曜日

何故、大工の手刻みによる家づくりに拘るのか?

 ⼤⽅の⼈は⽊造の家は誰がつくっても⼀緒だと思っているのではないでしょうか。

確かに⼯場で⽣産するプレカット⽅式なら⼀緒です。

ですが建築⽤材としての⽊材は⼤量⽣産⽅式には無理があります。

木は自然の中に育つ植物であり生き物です。

当然のごとく1本たりとも同じものはありません。

同じ樹種であっても育つ場所によって、強度もクセも違います。

その選別は今のところ機械では出来ません。

⼤⼯職⼈の⻑年の経験と眼⼒に頼るしかありません。


更に⽊組みの構造となると、接合部や組⼿が複雑であり、ノコギリ・ノミ・カンナを⾃在に操る技能⼒が必要です。

⽇本の伝統的⽊構造は世界でも類のない最先端の技法です。

これは科学的実験によりデータも公開され証明されています。


ですが、この技能を⾝に付けるには最低でも10年の訓練を要するので今の若い職⼈は減少しています。

⾼度な性能・品質の家をつくるための絶対条件です。

この技術を後世に継承するためにも⼿刻みの家づくりに拘っています。