長期優良住宅の認定基準に「可変性」という聞き慣れない言葉があります。
これは、ライフスタイルの変化に応じて間取り変更が容易であることを意味します。丈夫で100年以上持ちする家であっても、そのままの形で50年、100年後の住む人々の要望に応えられるかと問われれば?答えは一つ。
永く住むためには当然のごとく、この可変性が求められます。それは、間取り変更であったり、内外装の取り換えであったり、設備機器の入れ替えであったりします。
ところが、その段になって工事費がべらぼうに高額となると、飴の代金よりも笹の代金となります。その過大な負担を後世にまで残さない為には最初が肝心です。丈夫であると同時に、多様な変化に対応できる構造体であるべきです。釘・金物や合板に頼る短期的・平面的な構造体ではなく、太くて長い梁や柱などで組み合わせた立体構造が望まれます。
更に、構造体と内装や設備が分離され、改装や設備の入れ替えが容易であること。床下や天井の高さ、壁の幅、点検口、水周りの計画配置等々、長期にわたる配慮が必要です。
人間の健康維持に定期検診が必要なように、家を長持ちさせるには経験豊富なホームドクターによる点検をこまめにすることが、余分な費用を倹約する予防策になります。
この記録は家の性能・品質を客観的に証明し、資産価値もはっきりします。